ボールが当たったり、転んだときに手をつくなどして指に強い力が加わって発生するケガを総称して
「突き指」といいます。
突き指はスポーツにはつきものといってもいいぐらい多いケガで、指によって受傷しやすさの差があります。また、指のどの関節を痛めやすいかも指による違いがあります。
指の先端側から順にDIP、PIP、MPと呼ぶ関節で、中指、薬指は DIP、PIP関節、親指、MP関節、小指はPIP関節の突き指が多いです。
脱臼・骨折など痛みの正体はさまざま
指が痛いのは当然ですが、それだけでケガの程度を見極めることはできません。ひとくちに突き指といっても損傷の状態はさまざまで、ケガの程度に痛みが比例するとは必ずしも言い切れないからです。
いちばん軽いのは靭帯や関節包という膜をねんざで痛めた軽度の捻挫で、痛みやはれも少なく指が変形することもありません。靭帯が完全に切れたり、靭帯のつながっている骨がはがれたり(はく離骨折)している場合は、はれが大きく変形が出てくることもあります。
代表的なのは先端に近いDIP関節が曲がったまま伸ばせなくなる「スワンネック変形」です。ただし、痛みはさほど大きくありません。
このほか脱臼や、もっとひどい脱臼骨折をおこしているケースも少なくないのです。
痛みはもちろんのこと、はれの具合や指の変形をちゃんと確認して、ひどいときはすぐに受診するようにしてください。
安易に引っばってはいけません!
突いたのだから引っ張ればいい、という昔ながらやり方が通用するのは脱臼しているときだけです!
どんなケースに対しても効果があるのは患部を冷やすことです。
ただし、はれや変形がひどいときは受診してください!
たとえ靭帯の断裂や骨折があってもすぐに正しい診断が受けられれば、数週間固定するだけで治せるケースが多いからです。逆に陳旧化させると手術が必要になり、痛みや変形が残ってしまうこともあります。
痛みが少ない(だから放置して陳旧化する例が多い)わりに、突き指の損傷はきちんと治療しないと長い間影響が残りやすく脱臼で3週間、スワンネック変形なら6~8週間、それ以外でも最低2週間の固定安静が必要です。
治ったかどうかは、正常な指と関節の動きを比較するとよくわかります。
固定がとれたら、風呂などで指を湯につけながら曲げ伸ばしの訓練をいたします。
また、固定のテービングは突き指の予防にも役立ちます。
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